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明るく死について考えた『春になったら』&『不適切にもほどがある』最終回

この春に見ていた『さよならマエストロ』『相棒』『春になったら』『不適切にもほどがある』が終わってしまいました。さ、寂しい……。

 

 

(あ、こちら↑は1•2話と最終回しか見てません。)

 

 

 

『相棒』はもはやライフワークですし、最終回と言っても最終回じゃないので置いておいて、『春になったら』『不適切にもほどがある』の最終回感想も一応ちらっと書いておこうと思います。

 

 

◾️春になったら

穏やかで、優しさに溢れ、自然と生と死について考えされられるドラマでした。木梨さんも娘の奈緒もいつも明るいんですけど、どんなに楽しい瞬間でも常に別れの予感で満ちいて、ただ「明るい」というより「静かな明るさ」があるドラマでした。

 

最終回の「旅立ちの式」、素敵でしたよね。第9話の流れから、たぶん木梨さんの生前葬のようなものも含める形にするんだろうな、という想像をした人は多かったと思うんですけど、これが本当にいい式でした。

 

いつもお父さんと何気なく通っていた道で、歩道橋で、結婚式をあげるという発想が素敵。ウェディングプランナーのお2人、うちの娘(奈緒)が我儘言ってすみません、時間がない中でここまで準備してくださってありがとうございます!!!とお母さんの代わりに両手で手を握って頭を下げたくなりました。

 

笑顔溢れる式が終わり、木梨さんと奈緒が2人で桜を見ている時、急に私までなんとも言えない幸福な気持ちになって「ああ、このままドラマ終わってもいいかも。木梨さんはもうすぐ亡くなってしまうけど、ドラマとして木梨さんの死まで見届けなくてもいいかも」という気持ちが湧き上がりました。

 

でもそれは逃げですよね。CMが明けると既に木梨さんの葬儀が終わった後でした。居間で1人、木梨さんが遺した「人生ノート」を読む奈緒。「忘れられない日」には「瞳が生まれた日」、「伝えたいこと」には「全部伝えた!」と書かれていました。誰もいない居間の無音。底抜けに明るい、あのお父さんの声が響かない、無音。寂しさが押し寄せる奈緒の姿に泣きました。

 

理想の死に方ってなんですかね。事故等で突然死んでしまう可能性もあるし、長い闘病の末に亡くなることもある。木梨さんのように病気だとわかってからたった数ヶ月で亡くなることもある。木梨さんも亡くなるにはあまりに早いですが、こんな3ヶ月を過ごし、娘とあんな穏やかに桜を見れたのは、とても幸せな最後だったと思います。

 

そしてまたエンドロールがまた素敵でした!偶然会って一緒に家に帰ったいつかの帰り道。そんな何でもない父親と娘の日常が流れ、なんでもない日々がこんなに愛おしいものなんだと教えてくれました。誰か大切な人を亡くした時に思い出すのは、旅行やパーティーや、そういった特別な日ではなく、何気ないありふれた日常なのかもしれません。

 

日々忙しいと、そういう何でもない日常の大切さは忘れそうになります。ちなみに私は完全に忘れてます。休憩も取らずに仕事をし、子どもたちのお迎えに行き、急いで夕飯の支度をし、一緒にご飯を食べ、お風呂に入る。ひたすらその繰り返し。ひたすら土曜日までの日数を数えて過ごしています。そんな忙しない毎日ですが、お迎えに行った時の子供達の笑顔や、手を繋いで帰る帰り道、ぎゅーっと私に抱きついて中々寝てくれない寝かしつけの時間、そういった何でもない日々の何でもない時間を大事に過ごしていかなきゃな、と改めて思わせてくれました。(でも、息子よ、寝てくれ)

 

 

◾️不適切にもほどがある!

 

最後はもはやお祭りでした。ミュージカルは主要人物全員総出(八嶋さんもちゃっかり入ってる!)で「寛容に!」と歌う。現在も過去も全て入り混じっての「寛容に!」コール。

 

なんとCreepy Nutsも昭和に行って主題歌「二度寝」を披露。しかも、この人たち帰りのバス乗れてないですからね?Creepy Nutsもう令和に戻ってこれないんですか?大丈夫?井上少年がCreepy Nutsに感化されてミュージシャン目指したりしない?大丈夫??

 

大丈夫です!お祭りです!

なんと現在の秋津と渚もくっつきました!

私は今更Creepy Nuts二度寝」にハマりました!

……祭りじゃーーーー!!!!

 

そしてまさかの、市郎と純子が震災で亡くなってしまう運命についてどうするのかは不明なまま終了。

え?それについては触れないの?

そこを一番気にしていた私としては「えぇ?!ここで終わっちゃうの?!何、もう特番決まってんの?!」という感じで戸惑いでいっぱい。ラストはテロップ含めて「世にも奇妙な物語」っぽい感じでした。続編あるんでしょうか?

 

市郎が昭和に戻る日、市郎の見送りが少なすぎて、私が参加して傘増ししてあげたかったです……!多けりゃいいってもんじゃないけどね!見送りはね!

 

市郎、また令和に来てね!!!

 

 

 

おしまい。