とっつぁんnote

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『君が心をくれたから』最終回はハッピーエンドなの?

1話を見てあまりに重すぎる内容に即リタイアしそうになりつつ、永野芽郁の可愛さにどうにか踏ん張って2話を見ましたが、容赦ない設定に耐えきれずに断念。

 

その後はYahoo!ニュースのネタバレ記事だけは読みつつ、「相変わらず不幸の連続……」と戦慄しておりました。


さて、最終回。
こんな不幸な話でラストまで行くわけない、ハッピーエンドという噂もある、と心を奮い立たせて見ました。

桜まつりの夜、逢原雨(永野芽郁)は、朝野太陽(山田裕貴)が作った最初で最後の花火を見ることができなかった。視覚を失うタイムリミットに間に合わなかったのだ。それに気付いた太陽は、悔しさを堪えきれずに嗚咽する。そんな太陽に、雨は「十年間願い続けた夢を叶えてくれて、本当に本当に、ありがとう」と伝えて笑顔を見せた。
日付が変わる午前0時。五感のうち残された最後のひとつ「聴覚」が失われるまでのタイムリミットが表示される。それは1週間後の3月31日午後4時だった。

 

……ちょっと待って。
超特大場外ホームランでも打ってもらわないとどうしようもない状況になってる……。


雨の最後の五感•聴覚がなくなるまでの1週間、宇多田ヒカルの歌に乗せて2人の最後の日々が描かれます。宇多田ヒカルの主題歌いいですよね。どうしようもない辛い状況を音楽がほんの少し救ってくれてます。ドラマの偏差値5くらいあげている気がしてならない。


雨「明日でもう最後か……」
もう最後なの??!!!!

このまま最後までいっちゃうの?


そして雨はもう悟りを開いてる。
このまま聴覚だけでも残ったらみんなの人生相談を受けて生きていけそうなくらいの悟りの境地。
きっと私が観てない間にいろいろあったんだろうな……。すまん、辛そうで観ていられなくて。

既に四感を失っているにも関わらずに雨は足りてるんですよ。つらい運命を全て受け止めてて、満ち足りてる空気を出してるんです。
なぜだ。なぜそんな穏やかな笑顔でいられるんだ……。

女神か?もう既に女神なんか?

そして、雨に言葉をあげると言っていた太陽の方が雨から一生分の言葉をもらってる。
太陽は最後に何を言うんだろうと思っていたら、まさかの予定より1時間早く雨が聴覚を失います。(太陽には嘘の時間を教えてた)


太陽、雨のために準備してた言葉言えなかった……。
嘘だろ。
控えめに言って最悪だよ。

おい、仕事と育児で疲れてるのに何見せてくれんだよ!!!!


と悲しみと怒りが湧き上がったところで、永野芽郁、まさかの五感戻り。

ええええ????!!!!

我が家、混乱。
夫「なに、夢オチ?」
私「んなわけないでしょ!!!!」

否定したけど、もはやこのドラマに限っては正直夢オチでもいい。
夢オチで、太陽も雨も生きてて、五感も戻ってスペシャルハッピーでいいよ!!!と藁にも縋る気持ちで思ってしまう。

でもそうは問屋が卸さない。


太陽死んどるじゃんーーーーー涙!!!!
急性腎不全?
おいーーーーーーーーー涙
もう嫌だよーーーーーーー涙

太陽からのメモを預かる雨。
メモには「シンディーに魔法の呪文を唱えてみて」。

んんんん???シンディーとは?と2話ぶりにこちらのドラマを見て戸惑う私を無視して、部屋でほんとに呪文を唱え出す雨。

そしてスマートスピーカーから流れ出す太陽のメッセージ。
なに、シンディーってSiriのこと?OK Google

……遺言の仕方が現代的!!!!!


太陽の最後のメッセージを聴いて、太陽の最後の花火を見て、太陽の分も生きていこうと前を向く雨。
そして2年後には立派な自分の店構えてました。

…………。

これはハッピーエンドと呼ぶのでしょうか?
雨の五感の代わりに太陽が死ぬことはいいの?ほんとだったら死んでたからってことで、太陽の死は雨の心(五感)より軽いの?

太陽は何もなかったら3ヶ月前に死んでたわけだし、あそこで死んでたら雨と2人の日々は過ごせなかったわけだし、それを奇跡と呼ぶんですかね。確かに奇跡ですもんね。辛かったけど、幸せな3ヶ月でしたよね。

でも、それなら五感差し出すとかじゃなくて、3ヶ月後に死ぬよ、ロスタイムだよ(あ、もうロスタイムって言葉ないんですかね)ってことじゃだめだったんですかね?雨の五感を一つずつ失わせる意味ってあったんですかね?太陽は死が決まってから死ぬまで数時間しかなくて、満足に周りの人間にお別れも言えなかったですけどそれでよかったのでしょうか?どうせ「奇跡」と呼ぶなら、3ヶ月かけて太陽が周りの人たちと話して、お別れ言えた方がよくないですか?太陽が自分を責めて雨のために流した涙はなんだった?
この3ヶ月、五感を失くしていく雨と過ごすことで太陽は「生きる」ことについて沢山考えて、その尊さを感じてきたんじゃないの?そんな太陽に自分で「死」を選ばせるのは、あまりにもひどくないか?
とか、設定を根本から覆す感想はなしにします。そんな元も子もない感想はなし。


雨の五感を戻せるとわかって太陽が納得してたからいい。
太陽の家族も納得してたからいい。
雨も前を向けていたからいい。
いいとしよう。


2人で過ごした日々は短かったし、辛いこともいっぱいあったと思うけど、幸せな瞬間もたくさん溢れていて、太陽に心から愛されたあの3ヶ月が、この先もずっと雨を支えてくれる。

だから「ハッピーエンド」というイメージからは離れるかもしれませんが、あの3ヶ月があったから雨は太陽の思い出とともに、前を向いて歩いていける、希望のあるエンディングだったと思います。

 

おしまい。
(3話以降全く見てなかったクセに偉そう)

それでもやっぱり、太陽にも生きててほしかった……!