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愛に生きる間宮。「真夏のシンデレラ」③かんそう

間宮は愛に生きる男でした。
「真夏のシンデレラ」3話です。

3話もツッコミ所しかない楽しい回でした。
まず、森七菜のお父さん(山口智充)。
森七菜も弟もお父さんのことを「優しい」と評価していましたが、果たして本当に優しいのか甚だ疑問です。
森七菜はサップトレーナーとして働いているにも関わらず、お父さんの経営している食堂は森七菜がいないと回らない状態。おそらく料理の腕はいいと思われますが(いつも比較的店は混んでます)、家事や息子のお弁当は娘の森七菜が用意。友人たちと遊んでいる最中にも高校生の息子が熱を出したからと電話してくる。挙句、今回の3話では、森七菜が出場しようとしていたサップ大会の旅費を勝手に使い込み、諦めてくれ的なことを抜かします。

例えば息子の入院代とか、店の更新料とか、借金返済とかだったらわかるんですけど、知り合いが入院することになって、その人にお金がないから貸しちゃったんです。

え?ってなりません?

お金があるんならいいんですよ。どんどん善意で貸してあげたらいいと思います。でも、あなたお金ないですよね?っていう。店のリフォーム代もなく、おそらく森七菜のサップトレーナー代も家に全額入れてギリギリ生活できている感のある中で、よくもまぁ娘が優勝したいと張り切っている大会の旅費を使い込みましたよね。言うならば、あの家のお金ってお父さんだけのものじゃなくて、お父さんと、もしかしたらお父さん以上に働いている森七菜のものだと思うんです。それをですよ?森七菜に相談もせずに、あの父親は大会に出場するための旅費を全額貸したんです。

私だったらブチギレますけど、もちろんドラマのヒロイン森七菜はそんなことしませんよ。どうせ優勝なんかできないし、旅費が無駄になるところだったからよかったと笑ってくれるのです。

…泣ける。私があの親父の代わりに旅費を出してあげたい。プラスでお小遣いも渡して、ついでに1週間くらいのんびりしておいでよと背中を強く押したい気持ちです。
入院費がなかったその知り合いは確かに助かったかもしれません。でも助けられたのはお父さんだけだったのでしょうか?親戚もいない、友達もお父さんしかいない、そんな人なんでしょうか。足りない分は全部出してやりたい、でもうちにもお金がなくて申し訳ない、みんなに声かけてみるから。そう頭を下げるのも優しさじゃないですか?

いや、そもそもみんな金ないなっていうとこなんですけどね。沖縄に行く旅費もない、入院する初期費用もない。みんな貯金って知ってます?投資は?老後どうするつもりなんですか?
しかもですよ、それがきっかけで森七菜は間宮とケンカしちゃいます。正直に話せばいいのに、森七菜は「どうせ優勝できないし、諦めた」「自分がいないとお店も回らない」的なことを間宮に言うんです。で、間宮から「諦めてほしくなかった」「2人に何もできないままでいてほしいように見える」というどこまでも真っ直ぐで超ど正論かまされます。で、ケンカ。

親父、あんた絶対優しくないよ!家族に頼り切って、外で「優しい」と言われたいだけモンスターです!!

そして仲直りもできないまま、御曹司の間宮は会社のプレゼンのために東京に戻ります。部下たちに仕事できる感のある指示を歩きながらこなし、王子様オーラを振り撒きながら仕事をする間宮。

しかし、仕事をしながらも間宮は、暴風雨の湘南が気になり、森七菜に「大丈夫?」とメールします。返事が返ってこないため心配が募る間宮。
大丈夫だ、間宮。ただの雨と強い風だ。今は仕事に集中しよう。森七菜だって子供じゃないし、一応親父もいる。高校生だけど弟もいる。今は仕事のことだけ考えろ。大事なプレゼンなんだろ?

一方、森七菜は何故か本当にピンチに。
親父はみんなが心配だからとアドレナリンをみなぎらせて家を出ていき、弟も彼女が心配だから会いに行く(いや、彼女実家でしょ?こんな暴風雨の中実家に会いに来たら引くわ。それとも彼女の家、台風で壊れそうな家なのかな)というとんでもない言い訳をして森七菜を1人にします。古い店が心配になって森七菜が外に出ると、本当に屋根の一部が外れ、崩壊しそうな雰囲気。

親父!!だから他人の心配をする前に自分の家の心配してくれよ!!!

森七菜がブルーシートを被せてどうにかしようと奮闘していると、イケメンの皮を被ったサイコパス(幼馴染)がやってきて、「夏海が心配だから来た」と、「あれ?この人森七菜のこと好きだったっけ?」と観てるこちらが勘違いしそうになるセリフを吐きます。
ぬわぁーーーーーー!!!!なんじゃこいつは!お前みたいなサイコパスは引っ込んで元カノのことでも考えとけ!!!!!

そしてね、ここでまさかの間宮が雨に濡れながら登場です。
おい、間宮、プレゼンどうした?まさか大事なプレゼンをすっぽかしたわけじゃないよな?プレゼン大成功させて、そこから急いで来たんだよな?そして、この暴風雨の中、東京のオフィスからどうやって来たんだよ?電車も運転見合わせだろうよ。助けてって連絡があったなら百歩譲って許すとして、連絡もないのに、付き合ってもないのに、本来は頼もしい父親が一緒にいるはずの森七菜のところに仕事を投げ出して来たのか?間宮、そんなことしなくてもお前はこの物語の登場人物の中で最強なんだよ。主演なんだよ。東大卒で金持ちでイケメンで、でもそれをひけらかすこともなく優しく平等で、まるで少女漫画に出てくる王子様•超絶モテ男なんだよ。そこまで愛に生きなくても、森七菜は絶対間宮を選ぶ。信じてくれ。

でも間宮は手を抜きません。全力で、かつて多くの女子が夢見て来た「仕事よりも私」を実行します。
こんな日に助けに行ったら好きになってくれるかも、なんていう打算は間宮にはありません。ただただ心配で、大事なプレゼンをおそらくすっぽかし、動いていない電車に飛び乗って湘南までやってきたのです。
でもそんな間宮が見るのは、ハシゴから落ちそうになった森七菜を抱きとめたサイコパス。。
そう、間宮は100%いらなかったのです。

間宮ーーーーー!!!!

おしまい。